京都新聞の社説「観光渋滞」を読んで

 2010年11月21日の京都新聞のマイカーかパークアンドライドの比較の記事を踏まえて、

再度、11月29日の社説で述べているのは、

結局、マイカーを置いて電車、バスでの移動(パークアンドライド)はバスの渋滞、車内の混雑、バス待ちの混雑等の問題点があり、

マイカーは言うまでもなく駐車場探し、道路渋滞の問題点を述べ、どちらも便利でなかったという結論だった。

毎年、紅葉の時期の道路渋滞は確かにひどいものがある。

昨日は満車の岡崎公園地下駐車場に停めようとする車が列を作っていた。

恐らく、七五三の地元の車、紅葉狩りの車などで満車と推測される。

京都市都市整備公社の運営する京都市駐車場案内のホームページで、

永観堂や青蓮院、知恩院などのライトアップを見に来るのに岡崎公園駐車場利用のマイカーは1時間駐車料金サービスなるものを行っていると記載されていて、

これを見たら、ライトアップでなくても昼間の拝観にも利用しようとする人はやってくるだろう。一方でパークアンドライドを推奨しつつ、一方で客を呼び寄せる事をしていては渋滞はなくならないだろう。京都市は矛盾している。

結局パークアンドライドの告知を高速道路のインターとかでおこなっても、目的地のそばに駐車場のあてもないのに他府県ナンバーの車が狭い所に押し寄せてきて渋滞を作っている光景(先週は南禅寺の近くの交差点で見た)は毎年同じである。

「市民の便も確保したい」と真ん中の見出しにあったが、紅葉の時期は渋滞や混雑がひどいのを地元人はわかっているので、必要がなければ車には乗らない人が多いと思う。この時期だけのことだから、しかたがないと理解している人が多いのではないか。地元の者は心得ている。

それよりも、「渋滞のひどい京都は最悪!交通の便も悪いし・・・」と思われる方が深刻なのではないだろうか?

社説ではこの街に暮らす人が不便を強いられないよう、公共交通を利用する施策はもっと強く推進されたし、とのことだった。それは根本的な解決にはならないと思う。

問題をすりかえているのではないか?

また駐車場確保のため、市の担当者が頭を下げて事業所を廻ったとの事だが、無料で提供してもらっているわけではないだろう。

民間の駐車場業者の立場からすると、既存の民間駐車場(有人)にも協力を得て、地区ごとに割り振ってパークアンドライド駐車場に活用してはどうかと思う。

弊社(四城ガレージ)では10年近く前からパークアンドライドをホームページで呼びかけている。

四条大宮近くという立地条件を生かし、観光名所でのアクセス方法などを記載している。

またお越しいただいたときにもご案内をしている。

土曜の朝は7時~夜は22時半(日祝は朝8時~22時半)まで営業しているので、リピーターのお客様もいて、自転車のレンタルもしている。この時期は普段に比べて週末は忙しい。

弊社以外にも民間駐車場はたくさんあるし、京都市内中心部からはずれた陸運局(無料で夜6時まで)やリサーチパークの24時間のタイムズ(土日祝1,000円)などをパークアンドライド駐車場に指定しているが、交通の便はあまりよくない。

高速道路の渋滞自体もひどくて、弊社でも予約時間よりも大幅に遅れてくるお客様は少なくない。無料のパークアンドライド駐車場は入庫は14時までで、出庫は18時までで、ライトアップ客は観光地近くの駐車場を探しに街へ流れ込み、

この時間的制約も夜の渋滞を作る遠因ではないだろうか?

いずれにしても、この問題は一朝一夕で片付けられる問題ではない。

交通アクセスや広報の問題(PR不足)や駐車場用地の問題など多方面で話し合う必要があるのではないかと思う。