四条通りの車道一車線化に思う事

昨年の秋から四条通りの歩道拡幅の工事が着々と進められ、春には渋滞がひどくなり、関西ローカルのニュースでも取り上げられたが、京都市の見通しの甘さは実際のところ否めない。平成27年5月22日の京都新聞によれば市に寄せられた苦情は120件程度で具体的な対策は示さず釈明するにとどまった。

なぜ工事が始まる前にストップできなかったのか?京都党の村山代表によると京都党を除くすべての党が歩道拡幅工事・車道一車線化工事に賛成だったとの事。https://www.youtube.com/watch?v=EYSXoT1zzn4youtubeをご覧ください)

確かに歩道が狭いから歩道を広げる事自体は悪い事ではなく、歩きやすいと喜ぶ人もいるわけだが、車道が一車線になる事で四条通が渋滞して、周辺道路にも連鎖して、ゆゆしき事態である。

私が特に懸念しているのが事故があった時に即座に現場に救急車がかけつけられるかということである。

というのも2012年に起きた祇園の事故ではたくさんのけが人や死傷者が出た。この時の事故現場は四条通りではなかったものの、こういった大事故が起きた際に救急車が何台も現場にかけつけるにしても四条通りの一車線化によって救急車が迂回をしたりしないと到着できないのではないだろうか?リスクへの対応は十分なのか?

京都新聞の記事の文中で消防局は一度も渋滞による到着の遅れはなかったとしているが、具体的にどういったケースに到着まで何分かかったのかといった事は言及しておらず、いかがなものかと思う。

それと今後、市バスの乗客離れも予想される。渋滞によるダイヤの乱れで私の周りの人と話していても四条通りを通るバスには乗らない方がいいし、車で通るのも避けたほうがよい。地下鉄か歩くのが無難やなあと口々に言っていました。

いっそのこと、マイカーを全面規制したらどうかという意見もありますが、この界隈に住んでいる人のみ許可証を出すとかいろいろ方法があるかもしれないが、それもやらずマイカーを規制せずに、マイカーでの通行を遠慮してもらうという消極的なやり方で車のナビにも四条通りを迂回するように要請したとの事ですが、みんなが新しいナビを持っているわけでもないし、京都に住んでいる人は四条通りはマイカーで近づかない方が無難と知っていてもよそから来られる観光客などに周知が徹底するか疑問である。

30億近い税金を投入して、果たして経済効果はあるのだろうかと思う。

例えば車に乗って四条に来ないと大丸とか藤井大丸や高島屋の地下で野菜とか食材を買い込む気にはなれないし、たくさん買い物する時は駐車場のあるショッピングモールに行こうかとなるかもしれない。

4月にあった京都市議選でこの事が選挙の争点にはならなかったのが非常に残念だ。

京都市民は市政にしっかり目を光らせないといけない。

京都党の村山代表が述べているように四条烏丸から河原町の阪急電車の地下通路には不自然なくらいまったくお店がない。これはなぜかというと昔、地元の商店街が地下に新たにお店ができると地上が寂れると危惧したのか、地下開発をしないよう阪急と市に頼んだが、しばらくして後にやはり地下街を作ってほしいと方針転換したが、時すでに遅しだったとのことだった。もしこの時地下街が出来ていれば、歩道の拡幅をしなくても地下と地上で通行人が分散して車道の一車線化なんてやらずに済んだと思うのは言い過ぎだろうか?

とにかく京都市のやる事すべてに反対しているわけではない。

少し話がそれるが老朽化した歩道橋を順次撤去する事については賛成である。

堀川蛸薬師にある歩道橋は塗装が剥げて著しく景観を乱しているのは誰の目を見ても明らかであるし、自分を含めてほとんど歩道橋を渡たって通学する事はなかったし、もっと前から撤去に着手すべきだったと思う。

4月の選挙で中京市議から府議に鞍替えをして立候補し、自民、共産、民主に敗れ惜敗した京都党の佐々木さんは中京区の市議時代にこの歩道橋を撤去する事を市に要請していたのだが、こういった京都のために一生懸命行動する人が落選する事は残念でならない。

話がだいぶ横道にそれたが、とにかく無関心が一番だめなのである。

国政、市政に限らず、自分の身の回りなど、常に問題意識をもつよう、誰もが考えてほしいと切に願う今日この頃です。